Diabrada
「ディアブラーダ」は、南米の三大カーニバルのひとつでもある「オルーロのカーニバル」のシンボルとも言える踊りで、1904年に誕生しました。「ディアブロ」は悪魔を意味しますが、ここでいう悪魔が象徴するのは、「スーパイ」または「ワリ」の名で知られるアンデスの山の神であり、同時にキリスト教にとっての悪魔サターンでもあります。「ディアブラーダ」の踊りには、キリスト教の大天使サン・ミゲルと、悪魔サターンとされる「ディアブロ」が相対するものとして登場しますが、そこには二つの世界観を読み取ることができます。ディアブラーダの舞台では、7人のディアブロがキリスト教の七つの大罪を表し、それを征する大天使が彼らを従えます。アンデスの民にとってそれは、自由を求める鉱夫たちの抵抗を、大天使、つまり支配者に抵抗する悪魔の踊りとして描き、侵略者スペインを風刺したものと理解されています。現代、カーニバルで踊られる「ディアブラーダ」では、たくさんの男女が悪魔に扮し、1ブロックに一人の大天使が配置されます。男女ともに奇抜なデザインの「ディアブロ」の面や、色鮮やかな衣装が観衆の目を惹く踊りです。
〔参考文献〕 Campos Iglesias, Celestino, Musica, danza e instrumentos folkluricos de Bolivia, 2005, La Paz: Producciones CIMA.  http://www.turismobolivia.bo/loader_es.php?n1=3&n2=4&n3=&n4=

この文章はUmezaki Kahoriさんに寄稿していただきました。
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